スタッフ日記

役員退職金の決め方

  2016/05/20    ブログ

みなさんこんにちは。蝦名事務所スタッフの郡司です。

今回のテーマは「役員退職金の決め方」ついてです。

法人税法上では役員退職金は、合理的な金額であれば損金として認められますが、不相当に高額であれば損金算入が認められないケースがあり、慎重にならなければなりません。そこで実務上どのような計算方法が採用されているかご紹介いたします。

最も代表的なものは「功績倍率法」です。

「功績倍率」とは役員の在任期間中の貢献度に応じて算定した一定の倍率のことで、この倍率は特に法律等で定めがあるわけではなく、業種・規模・役職などに応じた同業他社の統計データや過去の判例などを基に決定していきます。

こうして功績倍率が決まれば以下の計算式に当てはめて算出していきます。

(計算式)

最終報酬月額 × 役員在任期間 × 功績倍率

(例)50万円 × 30年 × 3.0 =4,500万円

この計算方法は一例ですが、上記の金額に更に功労加算金を上乗せするケースなど、様々な計算方法がありますので、その会社の状況や考え方に合わせて計算することが出来ます。

ただ、税務調査で否認されないためには、あらかじめ退職金規程を作成して功績倍率などを定め、恣意性を排除しておくのも大切です。

(つまり、金額は会社独自に決めることが出来ますが、「不相当に高額」に設定してしまうと否認される可能性があると言う事です。)

退職金は税制上の優遇があり、計画的に準備を進めると毎月の役員報酬を高額に取るよりも、退職金で受け取る方が最終的な手取り総額を多くすることが出来ますので、税務調査では厳しくチェックされる項目になり、算定根拠も求めてきますので、計算の過程や決定後の支給方法・会計処理など必ず整合性が取れていなければなりませんし、株主総会等での決議も必要となりますので、その議事録の作成もお忘れない様にして下さい。
当事務所でも、役員退職金の金額を算出することがありますが、経営者の方とじっくり相談させて頂き、会社の想いを十分汲んだうえで、税務調査に十分耐えうる根拠を持って計算を行うように、細心の注意を払っております。

明日は、高額な支出が伴う役員報酬の「支払い原資の準備」について触れて行きたいと思いますので、お楽しみに。

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