ご存じですか?~労災保険の特別加入制度~
2023年9月7日
労災保険は本来、労働者の保護を目的とした制度なので、事業主・自営業主・家族従業者など労働者以外の方は労災保険の対象となりません。
しかし、例えば中小事業の場合、事業主は労働者とともに労働者と同様の業務に従事する場合が多いこと、また、建設の事業などの自営業者は、いわゆる一人親方として、労働者を雇わずに自分自身で業務に従事するため、これらの方の業務の実態は労働者と変わらないことから、労働者に準じて保護することを目的とした特別加入制度があります。
今回はそんな労災保険の特別加入制度について学んでいきます。
【目次】
・労災保険の特別加入制度って?
・特別加入の要件は?
・労働保険事務組合とは?
・特別加入のメリットやデメリットは?
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・労災保険の特別加入制度って?
特別加入制度とは、労働者以外の方のうち、業務の実態や、災害の発生状況からみて、労働者に準じて保護することがふさわしいと見なされる人に、一定の要件の下に労災保険に特別に加入することを認めている制度です。特別加入できる方の範囲は、中小事業主等・一人親方等・特定作業従事者・海外派遣者の4種に大別されます。
詳しくはこちらをご確認ください。
・特別加入の要件は?
次の二つの要件を満たしていることが必要です。
- 雇用する労働者について、労災保険の保険関係が成立していること
- 労働保険の事務処理を労働保険事務組合に委託していること
・労働保険事務組合とは?
労働保険事務組合とは、事業協同組合、商工会議所、商工会その他の事業主の団体またはその連合団体が、その団体の事業の一環として、事業主から委託された労働保険事務の処理を行うために、厚生労働大臣の認可を受けた場合に呼称される名称です。
・特別加入のメリットやデメリットは?
メリット
- 任意加入である
- 保険料設定を選べる
- 労災として認定されれば治療費は全額補償
デメリット
- 特別加入は労働保険事務組合を通す必要がある
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いかがでしたでしょうか。
今回は労災の特別加入制度について学びました。
建設現場で働かれる事業主さんや一人親方の方から、「労災保険に加入していないと大きい現場に入れない」といったことをよく伺います。
特別加入をお考えの方はぜひこの機会に社会保険労務士法人Aimパートナーズ
または道民労災にお問い合わせください。